雨水タンクって本当に必要?おすすめ製品と後悔・デメリットを導入を20年手伝った工務店が紹介!

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Date : Oct 22nd Wed, 2025

「雨水タンクって、なんだか良さそうだけど…本当に必要?」
そう思って検索しているあなた。もし今、少しでも導入に迷っているなら、この記事はまさにあなたのためのものです。
家庭菜園やガーデニングを始めた方、災害時の備えを意識し始めた方、あるいは水道代を少しでも抑えたいと思っている方にとって、雨水タンクはとても魅力的な存在です。
しかし実際に導入した人の中には「思ったより使わなかった」「スペースが邪魔だった」「メンテナンスが大変だった」といった後悔の声をお施主さんたちから聞いたのも事実です。
そこで本記事では、雨水タンク導入のお手伝いやメンテナンスを20年以上している工務店の経験をもとに、実際に導入して後悔されていた点・成功されていた点など両方のリアルな情報をもとに、利用前に知っておくべきポイントをユーザー目線で考えられるように徹底解説します。
また、家庭の状況別に向いている人の特徴や、おすすめのタンクや・DIY設置に必要な基本情報まで網羅しているので、読むだけで導入の判断がつく内容になっています。
この記事を読むことで、**あなたに本当に必要な雨水タンクの「選び方」と「使いこなし方」**がわかります。無駄な出費や後悔を避けながら、賢く雨水を活用する第一歩を踏み出しましょう。
結論として、雨水タンクは「選び方」と「使い方」さえ間違えなければ、暮らしをより豊かにしてくれる頼れるアイテムです。本記事で得た知識が、あなたの安心・快適・エコな暮らしに役立つことを願っています。
5つのポイント
- 雨水タンクは節水・防災・エコの観点から、使い方次第で大きなメリットを得られる設備である
- 導入前に「使い道」「設置スペース」「メンテナンス」を明確にすることで、後悔を回避できる
- 自分のライフスタイルに合った容量・形状のタンクを選ぶことが、長く快適に使い続けるコツ
- 初期費用を抑えたい場合は補助金やDIYを活用することで、コストを最小限に抑えられる
- 雨水タンクは全ての家庭に必要ではないが、目的が明確な人にとっては非常に有効なツールとなる
1. 雨水タンクは本当に必要?導入前に知っておくべき基本情報
雨水タンクとは?仕組みと使い道を解説
雨水タンクとは、屋根に降った雨水を樋を通じて集め、貯めておくためのタンクのこと。この雨水利用は、庭の水やりや洗車に使いたい方がほとんどです。また、災害時の一時的な生活用水の足しにもなります。
仕組みはとてもシンプルで、雨樋と接続されたパイプや、専用部材からタンクへと雨水が流れ込んで溜まる仕組みです。フィルターなどでゴミや葉を除去する仕組みを備えたタンクもあります。
最近では、自動的にオーバーフローする仕組みがついているモデルも増えており、扱いやすさが向上しています。

使い道としては、主にガーデニング用途がほとんどですが、一部バケツなどで取り出してベランダや外壁の掃除に活用する方もいらっしゃいます
また、自治体や企業が環境意識の高まりを受けて設置を促進している例もあり、持続可能な生活を実現する一手段として広がりを見せています。
雨水タンクのメリット:節水効果とエコの視点から見る価値
雨水タンクの最大のメリットは、家庭で使う水道水を節約できる点にあります。特に夏場の庭の水やりや、週末の洗車などには意外と多くの水が必要です。その都度、水道水を使うのではなく、無料で得られる雨水を活用できれば、大きな節水につながります。
月に数百円程度の水道料金の削減と思われがちですが、年間で見ると家計にとっては無視できない金額になります。特に使用頻度が高い家庭では、費用対効果も十分に感じられるでしょう。
さらに、雨水を再利用すること自体が、環境にやさしい行動です。水資源の保護は今や世界的な課題であり、少しでも生活の中で取り組める行動が求められています。小さなことからでも、こうした意識を持つことが地球環境の保全につながります。
タンク自体も年々改良されており、デザイン性や使いやすさも向上しているため、庭先やベランダに置いても景観を損ねにくく、設置しやすくなっています。
結果として、「エコ」「節約」「防災」といった多面的な価値を持つのが、雨水タンクの魅力といえるでしょう。
実際にどんな人が使ってる?ユーザーの導入動機と背景
実際に雨水タンクを導入している方には、さまざまな背景があります。まず多いのは「ガーデニングや、自家菜園などを趣味としている人」です。草花や野菜にたっぷりと水をやる必要があるため、水道代の節約目的で導入されています。
特に無農薬や減農薬で野菜を育てていらっしゃる方は、水道水のように塩素で処理されているものではなく、川の水や雨水などを好まれる傾向があるので、雨水利用を好まれる方が多いようなです。
数は少ないですが、防災意識の高い方も雨水タンクを設置される方がいらっしゃいます。災害時に断水が起きた際、生活用水を確保できる手段として雨水タンクをお考えになっています。
特に小さな子どもがいる家庭や高齢者がいる家庭では、飲み水をなどをペットボトルなどで確保するだけでなく、万が一のときのさらなる備えとして雨水タンクを設置されるようです。
さらに、自治体からの補助金制度を利用して「お得なら利用したい」という実利的な動機で設置を検討される方もいらっしゃいます。
導入理由はさまざまですが、共通しているのは「生活の中で雨水をうまく活用したい」という意識の高さです。
設置にはどんな準備が必要?スペース・設置方法をチェック
雨水タンクを設置するには、まず屋根の雨樋の位置を確認する必要があります。多くのタンクは雨樋から分岐して雨水を取り込む仕組みのため、設置場所はある程度限定されます。
次に確認すべきは、スペースの確保です。一般的な雨水タンクは100〜200リットルの容量があり、それに見合った設置スペースが必要となります。最近では50リットル程度のスリムタイプも登場しており、狭い場所でも対応できるようになってきました。
地面が水平で安定していることも重要です。満水時は非常に重くなるため、傾斜地ややわらかい地面では転倒のリスクがあります。設置する際には、土台をコンクリートブロックで補強するなどの対策を講じましょう。
また、製品によっては簡単な工具が必要なものや、接続キットが別売りのものもあるため、事前に確認しておくことが大切です。
DIYが得意な方であれば自分で設置することも可能ですが、不安がある場合は業者に依頼するのも安心です。
大型の雨水タンクを地下に埋めるという方法もある
緊急時の利用だけでなく、日常生活に雨水を取り込む方法として、割とポピュラーなのは雨水をトイレの流し水に使うという方法です。トイレ器具のほうにも、雨水や井戸水などの利用を前提としたモデルもあります。これらのモデルには「ストレーナー」といわれる水のなかの砂粒やゴミなどを濾す網状のものがパイプ内に取り付けられるようになっています。
ただし、トイレ利用を考える場合はかなり大きな雨水タンクを用意しておかなければ、すぐに渇水してトイレが流せなくなってしまうので要注意です。
自治体の補助金はある?地域ごとの支援制度も確認
雨水タンクの設置に関して、全国の多くの自治体で補助金制度が用意されています。支給金額は自治体によって異なりますが、タンク購入費の1/2、もしくは上限1万円〜3万円程度が一般的です。
申請には、領収書や設置写真、設置前の現場写真などが必要な場合があり、事前申請が必須のケースもあります。制度によっては「設置前に申請していないと無効」となるため、注意が必要です。
補助金対象となる製品の条件も確認しておきましょう。容量の下限(例:100L以上)や、製品の認定マークの有無などが問われるケースもあります。
また、補助金の申請は年度ごとの予算枠があるため、早めに手続きすることをおすすめします。人気地域では早々に受付終了してしまうことも。
各自治体のホームページや窓口で最新情報を得るのが確実です。中には「雨水浸透ます」の設置も対象になるなど、幅広い支援が受けられる場合もあるので、あわせて確認するとよいでしょう。
このように、補助金制度を活用すれば、導入コストを抑えつつ環境配慮の設備を整えることができます。
2. 雨水タンクを導入して後悔しないために知っておきたいデメリット
2-1 思ったより使わないという後悔
雨水タンクを導入したものの、期待通りに活用できなかったと感じる人も少なくありません。設置後に「思ったより使わない」と感じるケースでは、特にガーデニングや洗車などの目的で導入した人が多いようです。
たとえば、「ガーデニングや自家菜園用にと思って設置したけど、実際はそれほど水やりをしなかった」という例があります。雨の多い地域では自然に水が足りてしまい、タンクの水を使う機会が減ってしまう場合も。
また、ガーデニングや自家菜園を始める際に意気込んで雨水タンクを設置したけど、土いじり自体が三日坊主に終わってしまったというパターンもあります。
洗車や掃除に使わなくというときは、バケツでくみ出しにいちいち外に出るのが面倒に感じやすいようです。また、雨水タンクと駐車場の高低差がないと、雨水タンクの水は自由落下なので水道のように使うことができません。このように面倒を感じ出すと使わなくなるようです。
解決策: タンクの水を活用する目的を複数持っておくことが重要です。ガーデニングだけでなく、外壁掃除やベランダの清掃、災害時の備蓄水としての用途も考慮して設置することで、「使わない」リスクを減らせます。また、実際に自分の生活に必要な用途を書き出し、必要性を事前に整理してから導入することが有効です。
2-2. 設置スペースが予想以上に邪魔だった
設置スペースが想像以上に圧迫感を与えるという声もあります。とくに狭小住宅や都市部の住宅では、「置いてみたら邪魔だった」「通路が狭くなった」と後悔するケースが多いです。
タンク本体は意外と大きく、容量100L以上になると直径や高さもそれなりに必要です。実際の寸法と使用感を事前によく検討することが重要で、設置後に「失敗した」と感じるのを防ぐためにも、メジャーなどで現地計測してから購入すべきです。
解決策: スリム型や壁面設置型のコンパクトなタンクを選ぶことで、限られたスペースにも設置しやすくなります。また、使わない期間は簡単に片付けられる折りたたみ式や取り外し可能なタイプを選ぶのも良いでしょう。購入前に実寸サイズと動線への影響を確認し、設置シミュレーションをしておくと失敗が防げます。
2-3. メンテナンスが手間だった
「メンテナンスが意外と手間だった」という意見もあります。フィルター掃除や虫の侵入対策、冬季の凍結防止など、定期的な手入れが必要です。
メンテナンスを怠ると、水がにおったり、ボウフラの発生源になったりするリスクもあります。雨水は自然水なので、水道水と違って雑菌や落ち葉などの不純物が含まれやすく、衛生面でも注意が必要です。
解決策: フィルター付きや虫除け対策済みの製品を選ぶことで、手入れの手間を減らせます。さらに、定期的な清掃スケジュールを決めておくと習慣化しやすくなります。冬場は水を抜いてタンクを一時的に片付けるなど、季節に応じたメンテナンスも効果的です。
2-4. 費用対効果が低く感じた
「補助金があるから設置したけど、思ったより費用対効果が低かった」という意見も見逃せません。補助金を使っても自己負担がゼロになるわけではないため、期待したほどの節水効果を感じられない場合、コストに見合わないと判断されることがあります。
特に使用頻度が少ない場合、「こんなに高いタンクを買っても、ほとんど使っていない」という気持ちになりがちです。
解決策: 設置前に水使用量と節水効果の見込みを試算しておくと安心です。小容量から始めて使用頻度を確かめる「スモールスタート」もおすすめ。また、補助金制度を最大限活用するために、条件に合う製品や手続き方法を事前に確認しておくことも大切です。
2-5. ライフスタイルに合わなかった
このような後悔の声は、「使いこなすことが前提」で購入してしまった人に多く見られます。自分の生活スタイルと実際の用途が本当にマッチするかを、冷静に見極めることが重要です。
たとえば、平日は家にいない、週末も外出が多いという人にとっては、タンクの水を使うタイミングがなかなかありません。結果として「活用できなかった」「持て余している」といった状況に陥る可能性があります。
解決策: 設置前に生活パターンを見つめ直して、「いつ・何に使うか」を明確にすることが重要です。あまり使用頻度が見込めない場合は、家族や近隣と共有する、集合住宅の共同スペースに設置するなどの活用という裏技なんかも。
どのような人が雨水タンクの利用に向いているのか
生活にエコや節水意識を取り入れたい人
水資源の有効活用や環境負荷の軽減を意識している人にとって、雨水タンクはまさに理想的な設備です。家庭での水使用量を減らすことができ、環境にやさしい暮らしを実現したい人には大変向いています。特に、持続可能なライフスタイルを志向する人や、エコロジーに関心の高い家庭にはぴったりです。ただ、雨水を利用する日々のルーティンがないと宝の持ち腐れになります。
ガーデニングや家庭菜園をしている人
草花や野菜への水やりに毎日のように水を使う家庭では、雨水を活用することで水道代の節約につながります。天候に左右されずにいつでも潤沢な水を確保できる点は、植物の健康維持にも大きなメリットがあります。自然由来の雨水は水温も柔らかく、植物への負担も少ないといわれています。この趣味を継続的に行なっている方が、雨水タンクの利用に一番向いているのは間違いないと思います。
災害時の備えを意識している人
近年増加している自然災害に備え、生活用水の備蓄として雨水タンクを導入するケースが増えています。特に断水時には、トイレの流し水や洗濯、手洗いなどに活用でき、非常時に大きな安心感をもたらします。防災意識が高い家庭や、小さなお子様・高齢者のいる家庭には非常に有用です。
節約志向の高い人
水道料金を少しでも抑えたいと考える人にとって、雨水タンクは良い選択肢です。家庭で使用する水の一部を無料の雨水でまかなうことができれば、年間を通じて水道代を削減できます。補助金制度を活用することで、導入コストも抑えられるのが魅力です。
賃貸住宅や狭小住宅でも活用したい人
最近では、小型でスタイリッシュな雨水タンクも増えており、ベランダや狭い庭にも設置可能です。取り外し可能なモデルも多く、引っ越しの際にも再利用しやすいため、持ち家に限らず賃貸住宅に住む人にも向いています。コンパクトな生活空間でも、環境意識を取り入れたいという人に適しています。
このように、雨水タンクは多様なニーズに応じて活用できる設備です。目的と暮らし方に合わせて選べば、非常に有益な存在となるでしょう。
まとめ
あなたは雨水タンク利用に向いているか?
雨水タンクは、節水・防災・エコといった多様なメリットを持ち、生活の質を高める設備として注目されています。しかし一方で、実際に導入してから「思ったより使わなかった」「スペースが邪魔」「メンテナンスが大変だった」といった後悔の声も存在します。こうした失敗を防ぐには、導入前に自分のライフスタイルと照らし合わせ、必要性と用途を明確にすることが重要です。
また、設置スペースの確認や、タンクの容量・形状の選定、メンテナンスの負担軽減など、導入前に把握しておくべきポイントも多くあります。補助金の活用や製品選びを工夫することで、コスト面でも納得のいく導入が可能です。雨水タンクの効果を最大限に引き出すためには、ただ「設置する」だけでなく、「どう使いこなすか」をしっかり考えることが大切です。
雨水タンクをネットでいろいろ調べてみよう!
これから雨水タンクの導入を検討する方は、成功者の声だけでなく、失敗談や後悔ポイントにも目を向けてみましょう。自身の生活スタイルにフィットしているかを見極め、必要に応じて小容量タイプからの導入や、取り外し可能なモデルの選択など柔軟なアプローチを取ることが、後悔しない導入への第一歩です。
自然の恵みを有効に活用することは、地球環境にとっても、家計にとっても価値のある取り組みです。正しい情報と適切な準備で、あなたにとって本当に満足できる雨水タンクのある暮らしを実現してください。